2006年方言詩

そら豆

紫陽花の花が咲き始めた頃

近所の友達から そら豆をぎょうさんもろうた

早速 しょうやくする

大きなさやをあけると ふかふかのふとんのような綿に

包まれたそら豆が なかよう顔をだす

3人兄弟もおりゃぁ 1人っ子もおって

それぞれ並んで寝とる姿をみると なんとも愛らしい

いろんなそら豆をみるんが楽しゅうて

ついつい みな しょうやくしてしもうた

ふと手をみりゃぁ

爪は 真っ黒になって なんぼう洗うてもおちりゃぁへんが。

自然の色に染められた手は

今はおらん大けぇばあちゃんの手を思い出させた

野菜のしょうやくを ようしょうったばあちゃんの手は

もっと ごつごつしとって 土の色に染まっとった

野菜のしょうやくやこう めんどくそうてたいぎじゃ

と思うて めったに手ごうせんかった私の手は

あいかわらず うすっぺらで 爪もやらけぇ

でも今日 そら豆のしょうやくをしてみて

やっと収穫を喜ぶばあちゃんの気持ちが ほんの少しわかったような気がした

もしかしたら 自然とともに生きてきた昔の人の愛の深さは

現代の私たちより深かったんじゃねぇじゃろうか

そんな風に思うたら そら豆で黒く染まった爪が

ちょっと誇らしゅうさえなった

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