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恵方巻き

「のりまきを食べようね。

今年は 西南西に向かって食べるのよ。

食べるときは、だまっていないとだめだよ。」

黙って食べていると、ゆみちゃんは、

お話したくて、うずうずしてきました。

ゆみちゃんは、頭の中で、きょうの幼稚園でのことを

おもいだしていました。お花に水をあげていて、先生にほめられて

うれしかったことが、頭の中で、ぐるぐる回っています。

のりまきを早く食べないと・・・。

ゆみちゃんは、ぐいぐいと口の中におしこんでいきました。

すると、のりまきがのどにつっかえてしまいました。

ごほごほとむせていると、お母さんが

「大丈夫?」って言ったのです。

まだ食べ終わっていないのに・・・。

「お母さん、しゃべっちゃだめ。」

ゆみちゃんが、あわててそう言うと、お母さんは

「ゆみの方が、大事だからね。決まりは守らないといけないけれど、

大事な人の命が危ない時は、守れなくても仕方ないのよ。」

と言いました。

ゆみちゃんは、のりまきを食べおわってから

お母さんに心配をかけてまで話したかったことを、たっぷり話しました。

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