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2012年9月

秋のはじまり

今朝 気づいた

食器を洗う水の冷たさに

秋のはじまりは

こんな小さなことから

気づかされる

私の体が

ホットコーヒーを欲するようになるのも

この頃からだ

大好きな秋が

はじまる

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秋の入り口

ぼくは、小学1年生。

はじめての夏休みも終わり、9月から、また学校に行っている。

学校は、まぁまぁ楽しい。

それなりに友達もいるし、勉強も、そこそこできるから。

今日は5時間授業があって、今帰っている。

通学路の途中までは、友達といっしょだけれど、友達と別れるとあとはひとりだ。

てくてく歩いていると、足元に、はんみょう をみつけた。

別名「道おしえ」というカラフルな虫だ。

虫の苦手なぼくでも、この虫はきれいだから、大好きだ。

はんみょうは、ぼくの前をとんでいく。

ちょっととんでは、とまり、ちょっととんでは、とまる。

ぼくは、はんみょうについていくことにした。

どのくらい歩いただろう。気がついたら、小さな森の前に立っていた。

森に入っていくと、

「ようこそ いらっしゃいました。」

と、小リスが迎えてくれた。

コスモスが咲いている。

栗や梨も、どっさり。

風は軽く、空は高い。

ぼくは、この森がすっかり気に入ってしまった。

梨をおなかいっぱい食べて、赤トンボをおいかけた。

小リスやキツネ、たぬきたちが、どこからかやってきて、ぼくといっしょに

鬼ごっこをして遊んだ。

鬼のぼくは、必死においかけるけど、さすがにみんなすばやく逃げて

なかなかつかまえられない。

くたびれはてて原っぱに寝ころんだ。

とてもぼくには、つかまえられないよ。

そして、いつのまにか、ぼくは眠ってしまっていた。

ふわり ふわりとここちよい風に吹かれて目をさました。

ぼくは、家の自分の部屋にいた。

「あれっ、夢だったのかな?」

ぼくの髪の毛に、コスモスの花びらが1枚、くっついていた。

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笑い上戸

私は、いつも笑っている。

人が真面目なことをしているときでも、ふとしたきっかけで

笑いそうになる。

失礼になるから、と思って、手をつねったりして、ぐっとこらえることも

たびたびある。

我慢できるときは、それでいい。

でも、ついうっかりニタニタしてしまうと、もうだめだ。

「何がおかしいんですか?」

と先生に指をさされてしまう。

しまったぁ、と思う。

もう笑うのはやめようと思う。

でも、だめだ。

家に帰っても、テレビのお笑い番組が大好きで、いつもみて

ゲラゲラ笑っている。

母も、あきれて、

「ほんとうに、あんたはよう笑うなぁ。ゲラ子じゃなぁ。」

って言っていた。

でも、ここのところ、私は笑えなくなった。

私が、ゆみちゃんの失敗を笑ってしまったことから、ゆみちゃんの

グループから白い目でみられるようになったから。

あんなにおかしかったことが、1日でちっともおかしくなくなってしまった。

いつもいつも心が沈んで苦しい。

笑わなくなると、おなかもすかないし、何もやる気がおきなくなった。

学校に行くのも、おっくうでたまらない。

家でじっとしていることが多くなった。

そんなある日、目の前に、ちっちゃいおじさんが現れた。

よくテレビで芸能人が話しているのを聞いたことがあるけど、

本当にいるんだ、と私はびっくりした。

ちっちゃいおじさんは、ちっちゃい体で腰をふりながら踊っている。

「すぎたるは及ばざるがごとし

って言うね。

笑いすぎには、気をつけて。

でも、笑うことはいいことだよ。

笑う門には福来る

って

言うじゃないか。

昔の人の言うことは、だいたいまちがいないんだよ。

人の失敗を笑っちゃぁ、だめだけどね。

ゆみちゃんには、心から謝っておいで。」

って踊りながら言っている。

私は、

「うん、そうしよう。」

と決めた。

次の日、ゆみちゃんに心から謝って許してもらった。

そして、今では、ゆみちゃんと大の仲良しになって、また大笑いしているんだ。

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青空

今日は、森の運動会。

なのに、見上げると、今にも泣きだしそうな空。

きつねくんが、空を笑わせようと思い立ち、

「たぬきくん、漫才しよう。」

と誘う。

きつねくんと、たぬきくんが並んで漫才が始まる。

「たぬきさん、あんた、てぬきしてかけったら、おえまへんで。」

「なに言うてますのや、きつねくん。あんたこそ、コン限り走らにゃあきまへんで。」

「なんじゃそりゃ。」

ずっこけてみたものの、空を見上げると、まだ空は泣きそうだった。

漫才は、無理だ。

空さんが喜ぶことって何かなぁ。

みんなは考え込んでしまった。

誰かが、

「くまのおばちゃんに聞いてみよう。」

と言いだした。

「うん、そうしよう。」

きつねくんも、たぬきくんも、うさぎさんも、みんなで、

くまのおばちゃんに会いに行く。

あばちゃんは、

「そうだなぁ。空さんには、もう死んだじいちゃんやばあちゃんがたくさんいるから、

じいちゃんやばあちゃんの好物のおはぎを作って森のお寺にお供えしたら、

どうだい?」

と言った。

みんなは、早速、小豆をたいて、さとうを混ぜて、あんこを作る。

もち米とお米を混ぜて炊いて、ちょっとつぶして丸めていく。

せっせ せっせ と作っていく。

あまくておいしそうなおはぎが、どっさりできた。

お寺にお供えすると、みるみるうちに空は晴れ渡り

まるで笑っているようだ。

雲ひとつない秋晴れのいい天気。

運動会も盛り上がり、とても楽しい秋の1日だった。

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ひまわり

夏の終わりの

ひまわりが

小さく笑って つぶやいた

また来年会いましょう

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カレーライス

ぼくは、カレーライスが大好きだ。

暑い夏に、ヒーヒー言いながら、辛いカレーを食べると

汗がどっとふきだし、なんだかワイルドな男になった気がする。

でも、つい、うっかりお母さんに、

「カレー、おいしいね。ぼく、大好きだよ。」

と言ってしまってから、お母さんは、毎日カレーを作りだした。

牛肉・じゃがいも・にんじん・たまねぎ・そして、バーモントカレーの

ルーでできたカレー。

うん、悪くはない。おいしい。

でも、次の日も、カレー。

「またカレー?ちょっと飽きたよ。」

というと、お母さんは、

「そうなの?」と言った。

次の日、お母さんは、なんだかはりきって

小麦粉とカレー粉を炒めて、カレーを作ってしまった。

そうじゃなくて・・・。

「どう?」

と聞いてくるお母さんに、

「まずくはないけど・・・。」

と答えた。

すると、次の日は、お母さんは楽しそうに、チョコレートを入れて

カレーを作った。

そうじゃなくて・・・。

「どう?」

と聞いてくるお母さんに、また、ぼくは、

「まずくはないけど・・・。」

と、つぶやく。

次の日は、ハチミツを入れている。

そうじゃなくて・・・。

お母さん、どんどんいろんなことしてるけど、

ぼくが食べたいのは、ハンバーグなのに・・・。

また、次の日は、ヨーグルト入りカレー。

そうじゃなくて・・・。

オムライスが食べたいんだよ。

しかたなく、我慢してぼくは食べた。

まぁ、お母さんが、ぼくの好きなものを食べさせたいっていう

気持ちはわかっていたから。

そして、今晩。

お母さんのカレーをひと口食べて、

ぼくは驚いた。

まろやかで、コクがあって、今までこんなにおいしいカレーを食べたことがない。

「お母さん、おいしいよ。このカレーは、最高においしいよ。」

ぼくは、2杯もおかわりしてしまった。

そして、なんと今、お母さんはカレーのお店をひらいている。

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夏の雪

今年の夏は、ものすごく暑い。

天気予報をみると、今日もまた35度になるようだ。

「熱中症対策をしてください。」

と、アナウンサーが言っている。

夏になって、耳にタコができるくらい聞いているこの言葉。

ぼくも、ポカリスエットをいつも飲んでいる。

今日は、神社でお祭りがある。暑いけど、行ってみる。

神社で、ぼくは、「お日様なんて、大っ嫌いだ。神様、雪を降らせて下さい。」

ってお祈りしたんだ。

すると、空に、真っ黒な雲がでてきて、あっという間に、お日様をすっぽり

おおってしまうと、急に雪が降り出した。

「わぁい、雪だ!雪だ!」

ぼくは、うれしくて、はしゃいでいた。

でも、雪はどんどん降ってくる。

 すいかが びっくり

 花火のおじさんは がっかり

 かき氷屋さんは しょんぼり

 セミの鳴き声が、ぱったり 聞こえなくなった。

Tシャツと短パンのぼくは、ぶるぶるふるえだした。

「あー、ごめんなさい。神様、やっぱり夏は暑くてもお日様にでていてほしいです。

お願いします。」

すると、お日様が顔をだし、やわらかく笑って

「秋はもうすぐ。これからは、やさしく笑うよ。」

って、ささやいてくれました。

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