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笑い上戸

私は、いつも笑っている。

人が真面目なことをしているときでも、ふとしたきっかけで

笑いそうになる。

失礼になるから、と思って、手をつねったりして、ぐっとこらえることも

たびたびある。

我慢できるときは、それでいい。

でも、ついうっかりニタニタしてしまうと、もうだめだ。

「何がおかしいんですか?」

と先生に指をさされてしまう。

しまったぁ、と思う。

もう笑うのはやめようと思う。

でも、だめだ。

家に帰っても、テレビのお笑い番組が大好きで、いつもみて

ゲラゲラ笑っている。

母も、あきれて、

「ほんとうに、あんたはよう笑うなぁ。ゲラ子じゃなぁ。」

って言っていた。

でも、ここのところ、私は笑えなくなった。

私が、ゆみちゃんの失敗を笑ってしまったことから、ゆみちゃんの

グループから白い目でみられるようになったから。

あんなにおかしかったことが、1日でちっともおかしくなくなってしまった。

いつもいつも心が沈んで苦しい。

笑わなくなると、おなかもすかないし、何もやる気がおきなくなった。

学校に行くのも、おっくうでたまらない。

家でじっとしていることが多くなった。

そんなある日、目の前に、ちっちゃいおじさんが現れた。

よくテレビで芸能人が話しているのを聞いたことがあるけど、

本当にいるんだ、と私はびっくりした。

ちっちゃいおじさんは、ちっちゃい体で腰をふりながら踊っている。

「すぎたるは及ばざるがごとし

って言うね。

笑いすぎには、気をつけて。

でも、笑うことはいいことだよ。

笑う門には福来る

って

言うじゃないか。

昔の人の言うことは、だいたいまちがいないんだよ。

人の失敗を笑っちゃぁ、だめだけどね。

ゆみちゃんには、心から謝っておいで。」

って踊りながら言っている。

私は、

「うん、そうしよう。」

と決めた。

次の日、ゆみちゃんに心から謝って許してもらった。

そして、今では、ゆみちゃんと大の仲良しになって、また大笑いしているんだ。

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