「詩とメルヘン」掲載作品

かすみ草のように

Photo

白いかすみ草って

それだけじゃぁ あまり売られとらん

じゃけど 赤いバラなんかの周りに束ねてやると

ただ それだけで 華やかさを増すじゃろう

それは かすみ草が

ひと花 ひと花

精一杯 咲いて輝いとるから

自分を大事にしとるから

目立ちすぎず

卑屈にならず

他のもののためにも生きられる

そんな かすみ草のような女に

私は なりたい

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すずらん

Photo すずらんって

愛らしい形の花

鈴にフリルをつけたみてぇ

庭の片隅で

チロチロと咲いている

花瓶に生きょう思うて 切ろうとしたら

意外に しゃんとした茎

びっくりした

もっと弱々しい茎じゃと思うとったけぇ・・・

ほんまにかわいらしい女性ゆうんは

すずらんみてぇに

みかけだけじゃのうて

軸のしっかりした人のことなんじゃろうなぁ

5月の庭で

すずらんが

今日も

チロチロと咲いている

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素敵な新聞屋さん

「1ヶ月だけでも とってもらえませんか」

スーツ姿の感じのええおじさんがやってきた

「そうじゃなぁ 1ヶ月だけならええよ」

ゆうたら そりゃぁ喜んでくれて

無口な私も つい口がすべって

「お宅の新聞には 詩の投稿欄がありますか?」

ゆうて聞いてみたんじゃ

「はぁ どういうことでしょう?」ゆうて

よぉのみこめん風じゃったけぇ

「私 詩を書くのが好きなもので・・・」

っていうたんよ(自称方言詩人のになぁ)

ほしたら

「はい 帰ったら早速聞いてお知らせします」

ゆうてくれるが。

「いや でも私 方言で詩を書いてるだけで

たいしたものは書けんのんですけど・・・」

ゆうたら その人

「詩は方言で書かれていようが 標準語だろうが

いいものはいいんですから・・・」

ゆうてくれたが(よぉ わかっとるが)

なんかもうすっかりうれしゅうなって

私の方言詩が新聞に載ったところまで

想像してしもうた(ほんまに身の程知らずじゃなぁ)

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ボトム選び

スカートやズボンを買う前に

試着室で着てみるんは

ほんまに楽しいんじゃぁ

さながら ひとりっきりのファッションショーじゃが。

センスのええ観客がひとりかふたりおると

もっとえんじゃけど

今日の観客は 6歳の息子

ちばけるばぁして あんまりたよりにならんけど

おらんよりゃぁましか

紺地に花柄、ポリエステル100%のフレアースカート

はいてみりゃぁ

「うん きれいきれい」ゆうてくれるが。

値札みりゃぁ

7800円のが1900円じゃし

ウエストはゴム入りじゃし

もっとる服にもあわせれそうじゃし

息子も喜んどるし

いっちょ 買うかなぁ

また参観日に着て行ったげらぁよぉ

             <訳>ちばけるーふざける

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じいちゃんのいちご

うぐいすが そろそろ鳴く練習を始めた頃

じいちゃんがぎょうさんいちごをとってきてくれた

裏山の手作りハウスで育ててくれたもんじゃ

「うわぁ おいしそうじゃなぁ」

早速 洗うて食べてみる

グローブみてぇな格好のもあるけど

店で 398円ぐれぇで売りょんのと

ちがやぁせんで

娘も こうたいちごにゃぁミルクをかけるけど

じいちゃんのいちごは そのままで食びょうるが

甘味もあって ええ香り

「孫のためじゃ」ゆうて 作ってくれるじいちゃん

じいちゃんの やさしさが ぎょうさんつまったいちごは

子どもたちの おなかにも心にも やさしいはず

毎日毎日 山へ行くじいちゃん

いちごのつぎゃぁ たけのこじゃな

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たんぽぽ

「わたが降ってきた」

娘が 外で驚いている

出てみると ほんまじゃぁ

ふんわり浮かんだ 白いわた

よぉ見りゃぁ たんぽぽじゃが。

風が届けてくれた贈り物

そっと手にとる

土地も何も選べず

落ちたところに 深く根をはり

花を咲かすと 

風にのって 旅立つたんぽぽ

たんぽぽの一生って

私達より 不自由じゃけど

お日様の光を いっぱい浴びて

咲き誇る あの黄色い花は

そんなこと ちっとも感じさせん

いつの日か

私も娘も 心にたんぽぽのような花を

咲かせられると いいなぁ

願いを込めて

娘と2人 わたぼうしを庭にうめた

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太陽のにおい

「太陽のにおいがする」

とりこみたての洗濯物をかかえて

5歳の息子が言った言葉

へぇー、けっこう詩的なこというもんじゃなぁ

方言詩しかかけんかあちゃんは

もう負けそうじゃぁ

もうすぐじゃな 1年生

1年生になって字が書けるようになったら

詩を書いてみるかなぁ

でぇれぇ ええ詩ができるかもしれん

天才少年 目指せ中原中也ゆうて

騒がれるかもしれんでぇ

まっ そんなわけねぇか

やっぱ かあちゃんも親バカじゃなぁ

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かすみ草のように

白いかすみ草って

それだけじゃぁ あまり売られとらん

じゃけど 赤いバラなんかの周りに束ねてやると

ただ それだけで 華やかさを増すじゃろう

それは かすみ草が

ひと花 ひと花

精一杯 咲いて輝いとるから

自分を大事にしとるから

目立ちすぎず

卑屈にならず

他のもののためにも生きられる

そんな かすみ草のような女に

私は なりたい

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あまからせんべい

あめぇもんばぁたべりゃぁ

かれぇもんが ほしゅうなる

かれぇもんばぁたべりゃぁ

あめぇもんが ほしゅうなる

そんなときにゃぁ あまからせんべい

パリポリポリ

人生も

あめぇばぁじゃぁ たいくつで

かれぇばぁじゃぁ つらすぎる

じゃったら やっぱり あまからせんべい

パリポリポリ

よくばって いっぺんにほおばりゃぁ

かれぇばぁじゃけど

いっこずつよーかんでたべりゃぁ

あもうておいしい

あまからせんべい パリポリポリ

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